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STAND UP CAFE 目標4 - 子どもの死亡率を下げよう

貧困をなくすために“立ち上がる”世界同時開催アクション「STAND UP TAKE ACTION」の一環として、ミレニアム開発目標(MDGs)や世界の貧困の現状、そして問題解決に取り組むNGOの取り組みを紹介する「STAND UP CAFE(スタンド・アップ カフェ)」。8月27日(金)に第6回目のイベントを、東京・高田馬場のジャパングレイスにて開催しました。
今回のテーマは、MDGsの目標4「子どもの死亡率を下げよう」。講師は、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)のアドボカシー担当、谷村美能里氏です。
「現在、一年間で880万人の子どもたちが、5歳の誕生日を迎えることなく命を落としています。主な原因は、出生前後の要因や肺炎、下痢、マラリアなどです。しかしこれらの原因は、安全な水や衛生的な環境、基礎的な保健医療サービスの提供、栄養不良の改善などが行なえれば、全て防げるものです」。

中でも栄養不良は、子どもの死亡の35%にも関係しているのだとか。栄養不良によって免疫力が低下して病気にかかった子どもは、栄養素の消化吸収機能が低くなり、さらに深刻な栄養不良状態に陥るという悪循環が生まれるためです。また、幼い頃に栄養が不足すると脳の発達が妨げられるため、命は失われなくとも子どもたちは将来に重荷を背負うことになってしまう側面もあります。

それでは、どうすれば子どもたちの命を救うことができるのでしょうか。大切なことは、家庭や地域が取り組むべきことと、政府が果たすべき役割の双方を強化することです。

家庭や地域で重要なことは、きちんとした対策を取ることです。例えば、マラリア予防の蚊帳の使用や脱水症状の治療、予防接種や専門家の介助による出産などの、シンプルな対策をするだけでも、命の危険にさらされる子どもたちの3人に2人までも救うことができるそうです。WVJでは、これらの対策を実施するために、貧困が厳しい途上国の地域に住む子どもたちを地域単位で継続的に支援。教育、保健衛生、水資源開発、経済開発、農業などの支援を行なうことで、子どもたちの生活に変化を生み出しています。

政府が果たすべき役割を強化するための取り組みの1つが、「Child Health Now-アクション!救えるはずの命のために」です。世界各国のワールド・ビジョンが連携して2009年11月から取り組んでいるこのキャンペーンの目的は、政府開発援助(ODA)政策が子どもたちの命を守ることを優先するよう変化をもたらすこと。これまでにもシンポジウムやG8サミットに向けた署名キャンペーンなどを行い、一人ひとりが起こす行動(アクション)を2015年までに100万件集めることを目標に現在もキャンペーンを続けているそうです。

「5歳未満で亡くなる子どもの数を2015年までに1990年と比べて3分の1に削減する」ことがMDGsの目標4に掲げられて、10年が経過しました。しかし、達成状況は40%とまだまだ道のりは遠い状況があります。「もし、ジャンボジェット機が毎日どこかで墜落していたとしたら、きっと大きなニュースになるでしょう。1日に失われる子どもたちの命は、ジャンボジェット機が墜落しているのとほぼ同じ数。このような事実が日本の人たちになかなか伝わらない現状を変えることがまずは必要だと思います」。谷村さんは、関心を高めることの重要性を強調しました。

私たちには何ができるのでしょうか。「声をあげ、行動すること。STAND UP TAKE ACTIONに参加することも、一つのきっかけになるでしょう。そして、関心を持ち続けること、継続した支援を行っていくことが大切です」と谷村さん。まずは、私たちが世界に目を向けること。そして、知った上で関心を持ち続け、根気強く活動を続けることが、MDGsの達成につながるのだと改めて感じました。


STAND UP TAKE ACTION関連企画 STAND UP CAFE 目標4 - 子どもの死亡率を下げよう

世界の貧困問題解決に取り組むNGOネットワーク「動く→動かす」では、ミレニアム開発目標(MDGs)の現状と課題、貧困問題の解決を目指すNGOの取り組みをご紹介するトークイベント「STAND UP CAFE」を、9回シリーズで開催します。「MDGsという言葉は聞いたことがある。でも、もっと知りたい」「世界の貧困をなくしたい」など、日頃考えたり疑問に思っていることなどを、お茶とお菓子を囲んでざっくばらんに話してみよう!というイベントです。

今回のテーマは「目標4 - 子どもの死亡率を下げよう」。特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンの谷村美能里さんをお招きしてお話をお伺いします。なお、トークセッションに続けて、スピーカーを交えての座談会を行います。同じ関心を持つ参加者同士の対話も、ぜひお楽しみください。

◆日時 8月27日(金) 19:30~21:00(19:15開場)
◆会場 株式会社ジャパングレイス本社営業所内 (JR・西武新宿線高田馬場戸山口徒歩2分、地下鉄東西線高田馬場駅3番出口徒歩5分  )
◆定員 20人
◆参加費 200円(茶菓子代)
◆持ち物 マイカップをご持参ください。
◆お申し込み方法 【インターネット】
以下のフォームに必要事項を記入してお申し込みください。
http://tinyurl.com/sutacafe1

【E-MAIL】
タイトルに「8/27 STNAD UP CAFE申し込み」、本文にお名前、ご所属(あれば)、Eメールアドレスを明記の上でoffice@ugokuugokasu.jp(担当:笠原・日下)までお申し込みください。
◆お申し込み〆切 前日の21:00
◆スピーカー略歴 谷村美能里

国際基督教大学卒業後、財団法人勤務、キリスト教会でのボランティアを経て、2002年6月ワールド・ビジョン・ジャパン入団。2008年に開催された北海道洞爺湖G8サミットに向けたワールド・ビジョンのアドボカシーに、ホスト国担当者として積極的に貢献するとともに、国内の他団体とも連携して活動。 現在は、2009年秋にスタートしたグローバル・キャンペーン「Child Health Now - アクション!救えるはずの命のために」を担当する他、開発・子どもの権利分野の政策提言、関心喚起・啓発活動に従事。
◆主催 動く→動かす

◆お問い合わせ
「動く→動かす」事務局(担当:笠原・日下)
〒110-0015 東京都台東区東上野 1-20-6 丸幸ビル2階
特定非営利活動法人アフリカ日本協議会 内
TEL:03-3834-6902 FAX:03-3834-6903
Email:office@ugokuugokasu.jp

STAND UP CAFE 目標5 - 「女性が健康な状態で妊娠し、子どもを産めるようにしよう」を実施

世界同時アクションSTAND UP TAKE ACTIONに向けて、ミレニアム開発目標(MDGs)の知識を深めるSTAND UP CAFE。8月25日(水)は目標5「女性が健康な状態で妊娠し、子どもを産めるようにしよう」をテーマに、財団法人家族計画国際協力財団(ジョイセフ)の塩田恭子氏、甲斐和歌子氏からお話をお伺いしました。

日本を含む先進国では、妊娠や出産によって命を落とすことはそう多くありません。しかし、世界に目を向けてみると、妊娠・出産時に亡くなる女性は一日になんと1000人以上。99%が途上国に暮らしているそうです。MDGsの目標5は、このような妊産婦が抱える課題を解決するために、「妊産婦の死亡を1990年と比べて4分の1にする」「リプロダクティブ・ヘルスへの普遍的アクセスを達成する」ことを2015年までに達成すべき目標として定めています。

「妊娠や出産に関して、『産む・産まない』『いつ何人生む』などを女性自身が決められること。そして、健康な子どもを持つために必要な医療サービスを受けたり、情報を手に入れられること。これが、リプロダクティブ・ヘルスです。妊産婦が抱える課題を解決するためには、欠かせないことです」と塩田さん。しかし、リプロダクティブ・ヘルスの達成どころか、女性がとても厳しい環境に置かれている現実があります。「例えば、重労働や多産、栄養不足、早期妊娠などの社会的な要員。これらに加えて、医師や看護師・助産師などの医療従事者や病院などの医療施設が途上国では足りないことが、防げるはずの死を防げない状況を生んでいます」。

ところで、妊産婦が抱える課題に取り組むことが、貧困をなくすためになぜ重要なのでしょうか。「例えば、安全に妊娠・出産できるお母さんが増えれば子ども死亡率改善(目標4)につながりますし、解決への取り組みを通じて女性の社会的な地位が向上(目標3)すれば、将来的に教育を受けられる(目標2)可能性も高まるでしょう。命が誕生する瞬間を母子がどのように迎え、お母さんが社会の中でどのような地位に置かれるのかは、一人ひとりの一生に深く関わることなのです」。

このような途上国での問題解決に取り組んでいるジョイセフ。取り組みには、現在の途上国並みだった戦前から、日本でこの問題に取り組んできた経験が生きているとか。日本で妊産婦の死亡率を下げられた背景には、家族計画や保健医療システムなどの制度が全国に浸透したことや、草の根人材による活動が各地で行われたことが挙げられますが、特に草の根の活動を担ったジョイセフでは、これらの経験を生かして途上国での人材育成に力を入れるほか、医療器具や病院の寄贈、そして政策提言活動を行っているのだそうです。

一方で、取り組みを進める中で直面する課題も少なくありません。例えば、伝統的な手法や慣習に基づいて出産を行っている地域で、リプロダクティブ・ヘルスを普及させることが難しいこと。このような場合には、地域で積極的な女性に安全な出産のよさを示してもらうことで、周囲の信頼を得るなどの工夫をしているそうです。

また、子どもの問題と比べて妊産婦の問題は支援する側の関心を集めにくく、活動のための資金を集めにくい現状もあるそうです。「母子保健に取り組むNGOは日本でとても少なく、あまり注目されていないのが現状。興味を持ったらブログやTwitterで情報を発信したり、シンボルのホワイトリボンをつけてください」と甲斐さん。関心の低さを反映してか、8つあるMDGs目標の中でもっとも達成が難しいとされています。

しかし、塩田さんのお話のように他のMDGs目標達成にも深く関係するMDGs目標5。「みんなお母さんから生まれてくる。それはどこの国でも変わらない事実です。子どもとお母さんが抱える課題を解決するには、別々ではなく、両輪と考えて取り組む必要があります」という結びの一言が印象に残りました。

講演後は、講師の2名も交えて参加者同士で感想や質問を共有。「母子健康に対する支援や関心が低いことが残念でしたが、だからこそ周囲に伝えていきたい」などの声が聞かれました。
(2010.9.29)



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