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保健人材の拡大に向けた日本政府のコミットメントに対する要望書

2011年9月15日

外務大臣 玄葉 光一郎 様

保健人材の拡大に向けた日本政府のコミットメントに対する要望書

昨年9月の国連ミレニアム開発目標(MDGs)レビュー・サミット(国連MDGs首脳会合)において、我が国は新国際保健政策の発表と共に、世界の人々の命を守るための強いコミットメントを示しました。さらに、今年6月に東京で開催されたMDGsフォローアップ会合においても、菅直人・前内閣総理大臣の冒頭演説で我が国は震災の被害を越えて、MDGs 達成へのコミットメントを誠実に実行することを世界に改めて発信しました。私たちはこのことを歓迎するとともに、引き続き我が国が国際保健分野におけるリーダーシップを発揮して頂くことを、切に願っております。

国際保健の中心的な課題である保健システム強化の中でも、保健人材はその根幹をなすものです。にもかかわらず、国際社会の保健人材不足の問題への取り組みは遅れており、昨年の国連ミレニアム開発目標サミットで国連事務総長も指摘したように、世界では350万人もの保健人材が不足しています。十分な訓練を受けた医療従事者が確保されないことには、特に貧しく脆弱な人々に対して適切な病気の診断や治療を行い、出産を介助し、ワクチンを接種し、病気の予防や健康の維持についてアドバイスを行うことはできません。さらに何百万人もの既存の医療従事者が、訓練や医療器具・薬の支給、労働環境の改善など、多くのサポートを必要としています。保健人材問題の解消に早急に取り組み、すべての人々が保健医療従事者にアクセスできるようにならなければ、乳幼児・妊産婦死亡率の改善やHIV/エイズ、マラリア、結核、その他疾病の蔓延の防止など当該分野のMDGs達成は見込めません。さらに保健人材問題の解消は、非感染症への取り組みにおいても欠かせないものです。

現在、世界中の市民社会、医療機関、研究機関などが一丸となり、すべての人々、すべてのコミュニティにおいて適切な保健医療サービスへのアクセスが可能となるよう、保健人材拡大に向けたキャンペーンを展開しています。キャンペーンでは、本年9月の国連総会で「女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略」のレビューが行われるにあたり、保健人材の問題に焦点をあて、各国政府が途上国の保健人材を増やし、かつ保健人材を維持・サポートするための具体的で明確なコミットメントを示すことを求めています。

私たちは、9月の国連総会に向けて日本政府が以下の行動をとられることを要望いたします:

  1. 昨年発表の新国際保健政策(「国際保健政策2011-2015」)と「菅コミットメント」の一環として、途上国の保健人材の育成・雇用・定着と質の向上に効果的に寄与するため、財政支援や、援助対象国の国家保健人材戦略等の実施の資金的・技術的支援を含む支援の増額を積極的に検討し、具体的かつ金額を明示したコミットメントを行う。
  2. 保健人材の課題の国際保健における主流化と戦略作りに貢献していくメッセージを世界に向けて発信する。

日本はこれまでに保健人材の課題に関して特定の目標を掲げたり、世界保健人材連盟(GHWA)を一貫してサポートするなど、保健人材拡大への高い政治的コミットメントとリーダーシップを示してきました。国際保健における保健人材拡大への取り組みを強化していくために、ぜひ今後も強いリーダーシップを発揮頂きますよう、お願い申し上げます。

<呼びかけ・賛同団体>(あいうえお順)

  • 特定非営利活動法人アフリカ日本協議会
  • 動く→動かす
  • 特定非営利活動法人オックスファム・ジャパン
  • 国際婦人年連絡会
  • 公益財団法人ジョイセフ
  • 女性と健康ネットワーク
  • すぺーすアライズ
  • 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
  • 特定非営利活動法人難民を助ける会
  • 特定非営利活動法人HANDS(Health and Development Service)
  • 認定NPO法人ピープルズ・ホープ・ジャパン
  • 公益財団法人プラン・ジャパン
  • 特定非営利活動法人メデュサン・ドゥ・モンド・ジャポン
  • 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン

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