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第1回TICADに関するNGO・外務省対話

2012.09.24


2012年6月12日、「第1回TICADに関するNGO・外務省対話」が開催されました。
以下、出席したNGO・外務省間で共有された議事録をもって報告といたします。

(敬称略)

日時:2012 年 6 月 12 日(火)16 時 20 分~17 時 20 分
場所:外務省南庁舎 666 共用国際会議室
出席者:
◎NGO 側 41 名(25 団体)
◎外務省:中東アフリカ局アフリカ審議官組織(当時。9月現在「アフリカ部」に改名)
司会進行:外務省アフリカ審議官組織

討議内容


<議題1 開催挨拶>


外務省
多数の NGO メンバーの参加に感謝。TICAD V は 2013 年最大の外交イベント。NGO の皆様の協力を
お願いしたい。また横浜市からも既に積極的な協力が得られている。NGO からもぜひ、アフリカへの
一般市民の関心向上のためにも協力をお願いしたい。TICAD 開催まで 1 年を切っている。官民一体と
なって成功させたい。アフリカの方々にも喜んで帰ってもらえるものとしたい。

NGO①
政策対話の機会をいただいたことに感謝。NGO は TICAD I より政策提言や市民社会内部での TICAD
の理解を深める活動をしてきた。またアフリカ市民社会とも共同で政策提言を行ってきた。今後さら
にアフリカ・日本の市民社会との協力を広めたい。既に TICAD IV 降のアフリカ・日本の市民社会の
取り組みに外務省より協力を得ていることに感謝。アフリカでは多くの国と地域で依然として格差が
あり、また経済成長の恩恵を十分に受けられていない人びとが多くいる。このことを踏まえつつ、5
回の政策対話を通して NGO がアフリカ開発の重要なパートナーの一つであることを確認したい。




<議題2 第四回 TICAD 閣僚級フォローアップ会合の報告及び TICADⅤに向けたスケジュール等>


省略。外務省より配布資料有。
:「第4回 TICAD 閣僚級フォローアップ会合の概要」及び「アフリカ 参考資料」



<議題3 意見交換>


NGO②
アフリカで求められているのは援助では必ずしもなく、むしろ公正な社会である。
経済成長について、経済は人体に例えると血のめぐり。いくら心臓部分を強くしても抹消の細胞は生
かされない。抹消の細胞1つ1つが生き生きする経済成長のあり方を考えるべき。

NGO③
フォローアップ会合(モロッコ)にて、アフリカ市民社会より障害者が参加。しかし会場のアクセシ
ビリティが悪かったと聞いている。これまでのフォローアップ会合と配慮が異なる。今後できる限り
のアクセシビリティへの配慮をお願いしたい。
既存の MDGs にない労働や災害などのイシューが議論され始めているが、そのプロセスにアクセシビ
リティについても入れてほしい。それは環境だけはなく情報も含まれる。つまり障害がある人たちは、
情報と建物のアクセシビリティも重要。でないとそこにたどり着けないというところもある。

NGO④
横浜行動計画課題 3,4 について、国際刑事裁判所や戦争犯罪人、紛争地でのインフィニティの不処罰
に関する問題をどうするのか。主要な戦争犯罪人は ICC も介入しているものの逮捕されていない。ま
たアフリカ連合(AU)は何も解決していない。これらの問題も取り上げてほしい。例えばスーダンの
バシール大統領のような人物を日本に呼ぶのかという議論である。
MDGs では難民、亡命者、戦争犯罪人に関する問題を何も入れていない。戦争犯罪人を放っておいて
も開発は進まない。人権の問題と開発の問題を同時に進める必要がある。この点も TICAD に取り上げ
てもらえれば。

外務省
多数の意見に感謝。
(1)「公正さ」について、公正な貿易は重要。それについて世界貿易機関 WTO で数年来新しい貿易
体制を議論しているが未だ各国と調整中。また先々週、オバマ米国大統領が民間のイニシアティブを
活用したアフリカの食糧安全保障について言及した。この重要な点は、いつまでも援助するわけには
いかないということ。貿易も投資も ODA を補うように伸びており、このようにリソースとパイの拡大
が必要。それと格差の問題をどううまく連結させていくのか。それが来年の TICAD のキーワードとな
るインクルーシブな成長。成長から落ちこぼれている人たちをどう取り込むのか。
(2)「アクセシビリティ」について、同意。できるだけの配慮をしていくべき。
(3)戦争犯罪人の問題は、ICC ではない犯罪もありそれをどうするのかは大きな問題。この間の AU
首脳会議開催をめぐるマラウィの開催断念についてもバシール大統領の受入を巡る問題があった。十
分に考慮して考えたい。また MDGs は限られたものであるという指摘に同意。TICAD は平和とグッ
ドガバナンスについて以前から議論している。これがどこまで TICADⅤで議論できるかはまさにこれ
から。指摘を十分考慮したい。

外務省
フォローアップ会合(モロッコ)とその後のアフリカ開発銀行総会でもアフリカ側の関心はインクル
ーシブな成長。色んな意味合いがあるが、力強い成長を遂げるがある一方、国同士も差がある。また
国内にも成長から残されている人たち(農民、若者 etc.)がいる。そうした人たちにもうまく利益を
共有する必要がある。こうした視点からポスト MDGs を議論すべき。

NGO⑤
私は TICADⅠにはワシントンの大使館から加わった。そのとき市民社会の対話はなかったが今はある。3
この流れを強固にしたい。
開発は富める国から貧しい国にという発想だけではない。そこに横断的に人権の視点がほしい。アム
ネスティではガバナンスの問題や難民避難民などの問題について人権の視点から取り組んでいる。

NGO⑥
1. アフリカ開発における人権は重要だが、ドナー国としてどうするか(例: 英国キャメロン政
権の「同性愛を非合法化する国への援助削減」という方針に対する、同国の同性愛者運動の反論 )。
人権問題に関与するときに、 ドナーがより当事者に近い立場にある市民社会とどうよりそう、と
いう姿勢なしに外から札束で問題解決するのは、逆に悪化させるのではないか。
2. アフリカの市民社会から「かわいそうな人たちとしてアフリカを描くことはやめて」の声が出
るのは当然だが、 それをただ進めるのはどうか。 実際には経済成長の中でベガーにならざるを
得ない人たちが出てくる。今は新興国で問題になっている衡平性 の問題が、全世界的 な課題に
なってくる可能性。外国直接投資(FDI)が成長の見込みが無いところや極貧層に届いたという例
は聞いたことが無い。そのときに ODA の役割を考えるべき。意図的に貧困層がいるところにお
金を流すことができるという ODA の強みは重要。中長期的な観点からこの辺りを考える必要が
あるのではないか。
またアフリカ諸国では法人税下げと消費税上げの傾向があると聞いた。国内で ODA に頼らない
税制を作る必要性が議論されつつあるが、累進性強化の視点が重要。

NGO①
1. TICAD20 周年の評価はどう行っているか。/2. 今後の TICAD 関連会合での市民社会参画はこれ
まで通りか。本会議でのアフリカ市民社会の参加について、TICAD IV 以上か同等の招聘参加は可能
か。/3. 今後の会合の成果物とその方向性は。/4. TICAD の関連行事は何があるか。

外務省
TICAD は 5 つの主催者がいる。アフリカ側と色々な問題設定、方針、議論、調整をする必要があるが、
その前の運営や内容について共催者同士でもかなりの調整が必要である。日本がやりたいと言えばそ
れがそのまま議題になるわけではない。この点理解してほしい。
成長と格差問題は対立的に捉えるべきではないという共通理解がアフリカ各国と話をしていても思う。
成長 or 格差問題の2者択一ではなく、例えば教育や保健は成長に不可欠。
FDI について、責任ある投資という考え方がここでは重要か。例えば農業問題でアフリカの土地収奪
の議論があった。その後の G8 サミットプロセスを経て、責任ある農業投資という考えを進めている。
つまり投資をする人、受け入れる政府、住んでいる人たちの声と利益を踏まえてあるべき投資の姿を
追求する必要がある。TICAD プロセスでもその点を踏まえ進めたい。

外務省
人権について、NGO⑥指摘のアフリカとドナーの話は重要で難しい。さらに新興国 Emerging economy
(例:中国、トルコ)は既存のドナーとは違ったかたちの取り組みをする。従ってグローバルなスタ
ンダードでの対応が求められるか。ウガンダの事例も各国で対応は異なり、個別に考える必要がある。
FDI について、BOP(Base of Pyramid)、CSR(企業の社会的責任)を見据えつつ対応しているとこ
ろを草の根無償などでアシストしたい。
またソフトインフラや税制の話で一つ言えるのは、単に当該国の資源に依存した成長ではなく、国内
のエコノミックマネージメントやマクロ経済の改善により成長が実現しているところもある。
また稲場質問に対して、1.20 周年の評価については日本とアフリカの関係に如実にその成果が現れて
いる。あるいは TICAD 関連会議への閣僚の参加増加からもそれがうかがえる。/2.今後の会合への参4
加についてできるだけ最大限の配慮をする。/3.基本的には前回と同じ2ヶ月くらい前の閣僚級会合
でコミュニケは議論されるイメージで良い。/4.市民社会が逆にどういう準備をするのかによる。具
体的にご相談を頂ければ、あるいは今後の政策対話で議論できれば。


<最後に>

外務省、NGO両サイドより、充実した議論ができたことに謝意。

以上
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