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第2回TICADに関するNGO・外務省対話

2012.11.09.


2012年10月31日、「第2回TICADに関するNGO・外務省対話」が開催されました。
以下、出席したNGO・外務省間で共有された議事録をもって報告といたします。

(敬称略)

日時:2012年10月31日(水)10時30分~12時30分
場所:外務省南庁舎 666 共用国際会議室
出席者:
◎NGO 側 23名(16団体)
◎外務省:TICAD V 担当大使、アフリカ部長、アフリカ第二課、アフリカ第一課、国際協力局国別開発協力第三課
◎JICA :アフリカ部、計画・TICAD 推進課
◎横浜市:文化観光局コンベンション振興課
司会進行:アフリカ第二課長、日本リザルツ

討議内容


<議題1 開催挨拶>


外務省①
10 月9 日付でTICAD V 担当大使に就任。TICAD IV の時にはタンザニア大使を務めていた。大統領との面会でもタンザニア政府のTICAD への関心を感じた。今度のTICAD に向けては、NGO と政府連携で盛り上げたいと考えており、こうした対話の場を最大限大事にしたい。

外務省②
就任後2カ月もたっていないが、外務省のアフリカ外交をしっかり深めていきたい。前任はコートジボワール大使で、現場を見る機会があった。TICAD は日本が提供する大舞台で、アフリカ開発に日本がコミットする上で腕がなるところがある。演者が元気でなければ舞台は成功しない。良い劇を演じられれば、世界中の皆さんに見せる機会になる。自分自身の経験から、ルワンダ・コソボなどでNGO の現場も目にする機会があった。欧米NGO と異なり日本NGO は素晴らしいが、被援助者は分かっている一方で、国民に伝わっていない。世界と日本国内に紹介する機会にしたい。

NGO①
対話の場を用意していただいたことに謝意。コンタクトグループは現在33 団体が参加しており、幅広いテーマで話し合いを進め、提言まとめている。来月ワガドゥグ高級実務者会合に関連して、前日までの2日間はNGO 主催ワークショップを予定。アフリカから地域別テーマ別代表20 名の参加意欲、専門性持った方々の、草の根レベルでの話し合いに期待する。個人的には、TICAD は、最も貧しい人たちの生活がよくなるための援助のあり方を議論の場であると考える。仕事の関係上難民キャンプへ行くことも多いが、干ばつの深刻な地域では1日に必要な水を7時間かけて取りに行く。私自身もバケツ1杯で生活を体験した。彼らが1日分の水を得られるような援助であるべきと考える。彼らへの配慮なくしてアフリカの成長はあり得ない。問題が山積みの中で、アフリカ政府への働き方も重要。市民社会と外務省の話し合いの機会も重要。




<議題2 ワガドゥグ高級実務者会合>


外務省③
会場となる国際会議場では現在日本展覧会が開催され、盛り上がっているよう。
SOMは今年5月のマラケシュでのフォローアップ会合と異なり、共催者含めアフリカ側にTICADⅤでのテーマに沿って重要事項について言いたいことを言ってもらう機会。そこで何かかが決定するわけではなく、議長サマリーを作成する予定。個別に関係者からインプットを得たい。アフリカ側は透明性を重視している。新興国、(従来の)国際機関、ドナー国も来るかと思われる。15日午前は恐らくブルキナファソ外相が挨拶、期待される成果などのスピーチを行う。全体会合は日本国政府が議長となる。15 日(1日目)午後、16 日(2日目)午前に、分科会を行う。AU での会議形式のようにオープンなもので、市民社会の発言制限はないが、アフリカ側54 カ国や国際機関だけでも相当な人数なのでそちらが優先されるかと考えられる。部屋割りはルームA「強固で持続可能な経済 Robust and Sustainable Economy」は世銀、ルームB「包摂的で強靭な社会 Inclusive and Resilient Society」はUNDP、ルームC「Peace and Stability」はUNOSAA(アフリカ担当事務総長特別顧問室)とAUC(アフリカ連合委員会)がそれぞれ議長を務める。16 日14:00~15:15 は共催者と市民社会の対話セッションだが、その間共催機関は議長サマリーの作成に時間を割き全員出席するかは定かでない。日本側で対応する。17 日午前で、今後の日程や方向性を確認する。言い残したことがあれば此方や、12:15~12:45 に記者会見で行う。

NGO②
NGO 側の参加について共有。アフリカ側地域代表はTICAD IV の前から参加しているグスターブ・アッサー氏(ベナン)を始め、他フォローアップに参加してきた意欲的なメンバーを合わせ、UNDP 資金で5名が参加。課題別代表は保健、教育、農村開発・食糧安保、障害・ジェンダー、ガバナンス・紛争・民主化を専門とする5名がJICA 資金で参加する。この10 名に加え、ブルキナファソ市民社会が数人参加予定。現場から上がってくる政策的インプットを期待している。13、14 日のサイドイベント(ワークショップ)を通じてアフリカ側と提言をすりあわせ、15 日に提出する。共催者・市民社会対話セッションは、日本人参加者も半分黒子ではあるが、貴重な機会なので積極的に参加したい。

質疑

NGO③
(1)14 日のJICA の「民間セクターとアフリカ開発」のサイド・イベントの参加者はどういった面々か。
(2)記者会見へ参加する日本のメディアはいるのか。特派員か、霞クラブか。

JICA
(1)について、主にアフリカへ進出している企業。現在ザンビア、エチオピア、ブルキナファソに声をかけており、パネリストを選んでいる最中。横浜市の中山文化観光局長も出席。

外務省③
(2)について、すでに各メディアに声掛けはしているが、やはり閣僚が参加する訳ではないので東京から行くのは難しいだろう。ヨハネスブルクやカイロ支局からは来ることも考えられる。

NGO④
IMF 世銀総会でも、海外NGO がワガドゥグ会合への参加に関心を示していた。ゼロドラフトを事前に配ることは可能か。

外務省③
SOM 当日に配布される。骨子に近い段階で、SOM をスタートとして肉付けしていく。広く公開するものではなく、参加者のみに渡す形。

NGO②
①分科会は、以前話にあった東・南/西・中央/北の地域別で行うという形ではなくなったのか。
②54 カ国が参加とのことだが、ソマリアや、AU 加盟国である西サハラの参加は。また、アジアはどうか。

外務省③
①確かにTICAD IV の事前会合では地域別に分けたが、アフリカ側と相談した結果、各地域が抱えている問題は似通っているので、今回は地域別に分ける必要性は特になく、むしろ異なる地域の間での経験交流などの方に意義がある、との意向を採用した。実際、異なる地域が一同に会し、違う立場を知ることも大事という意見もあった。異なる分科会を「はしご」するのはAU 式でもあり、アフリカ側にとって違和感はないだろう。
②アフリカ各国政府は、外務省、開発担当省などが参加する。ソマリアにも声はかけているが、政府として参加できる状態かは定かでない。西サハラについても、今回はマラケシュ会合同様、国連加盟国54 カ国ということになっている。アジアは、中国・韓国含めすでに声をかけている。

NGO⑤
サイド・イベントにどの民間企業が参加するかについては、NGO 側に事前に共有してもらえるか。

JICA
現地に店を出している企業や商社。参加だけする人、パネリストがいるので、決まり次第報告。



<議題3 本会合に向けて>

外務省①
近年のアフリカは経済成長が目覚ましいのは確かだが、一方で貧富の格差拡大や青年層の失業の増加など、負の側面もある。そういった現状を受け、TICAD IV で「成長の加速化」をもう1歩進め、成長の「質」を高めることを重視したい。3つの柱(Theme)については、自然災害等の外的なショックに耐えうる強靭な社会であったり、経済成長の利益が市民全体に行き渡るような社会を目指すという意味を込めている。サイド・イベントについては、連絡会や公式HP がすでにできている。前日・当日(5/31~6/3)の会場でのサイド・イベントは、12 月頭頃までに企画案の概要(日時、定員数、大まかな内容)を教えてほしい。予算打診中で、それによって出展料が決まる。アネックスという1350 ㎡の大部屋を3分割、6分割などして使用可能だが、どう分けるかは企画が集まり次第決定する。

NGO②
サイド・イベントの情報共有に謝意。コンタクトグループの方では、本会合には海外からの重要人物が多く来ると聞いている。各NGO が団体毎に個別にイベントを企画しており、今後取りまとめが必要。現在はワガドゥグ会合へ向けてサブスタンス面に集中しており、日本側の提言をほぼまとめ終わった。3つの柱に加え、交流拡大についても言及してある。こちらは近日中、SOM 前に提出する。ワガドゥグ会合の前日、前々日のワークショップでアフリカ側とすり合わせ、共同提言として提出する予定。本会合に向けては、11 月~1月集中的に提言を固めていく。

質疑

NGO③
第1の質問:「質の高い成長」とはどういったものか。「成長」はG20 やリオ+20 など最近様々な国際会議で常時出てくる名詞だが、TICAD での「成長」という単語は何を意図しているか。3つの柱に焦点をあてることは歓迎だが、その先に目指す合理的なものであるべき目標は「成長」でよいのか。JICA の最近の取り組みでもInclusive Dynamic Development をベースとした話し合いが行われていると伺っているが…。

外務省①
アフリカ各国とのやりとりの中で、「成長」の看板を外すことは難しかったのではないか。

外務省③
マラケシュ会合の議論の課程で、アフリカ諸国は「成長」を中心に評価してほしいと強調しており、個別の問題がある各国の間でも成長の重要性にはコンセンサスがある。資源国で成長を遂げている国もある状況で、成長の看板をまだ降ろすわけにいかない。これはアフリカ側の強い意向である。先ほど話にもあったように、包摂的inclusiveや持続的sustainableなどの国際開発の議論を踏まえた形で、2番目の柱である「包摂的で強靱な社会」と相互に補完していく概念として「成長」を捉えている。「成長の質」という言葉については、アカデミックな場では学者によって様々な説はあるが、おおむね目標としてコンセンサスが取れている。

NGO⑥
成長が目覚ましい一方で、「もう1つのアフリカ」(=政府や支配者ではない、一般のアフリカの人々のことを指す)にいる人々が「サイド・イベント」にならないようにしなくてはならない。むしろ「もう1つのアフリカ」の人達の方が元気。

外務省③
1、2番目の柱の概念が矛盾しはしない。相互に補完し合うもの。UNDP 人間開発指標レポートでも保健教育の重視はしている。

NGO③
NGO 側のこうした主張は、「反・成長」という立場からのものではないということには留意してほしい。

NGO⑤
第2の質問:気候変動課題はTICAD IV の中にあったがV には柱として位置づけられていない。アフリカ開発を考えるにあたって、日本は緩和対策に力を入れていくべき。影響に適応していかなくてはいけない。⇒2つの柱が考え得る。生物多様性と気候変動は欠かせない課題と考えるが、日本政府の方針はいかがか。

外務省①
柱の目的では、目指すべき方向性を出している。気候変動の対処は重要であると考えるが、環境フォーラムなどの議論にも別途参加しているので、TICAD の場では1つの方向性として出すというよりは、横断的なテーマとして区別して議論したほうが良いのでは。

外務省③
コンセプトペーパーにある柱、英語では“theme”と言っているが、これは実現しなくてはならない方向性だけをまとめている。必ずしも環境課題を重視していない訳ではない。TICADの直前5月にポストMDGsのハイレベルパネルがあり、報告書が作成されるのでポストMDGsへもインパクトあるものにしたい。

NGO⑦
第3の質問:コンセプトペーパーの中に、人権という言葉がどこにも見られないことを懸念している。全ての開発課題の基盤として人権に言及すべきと考えるが、日本政府としてはどういった位置付けを考えているか。また、「人間の安全保障」の概念には、能力強化や様々な市民の参加も含まれる。人権に基づくアプローチと相似するが、人権を考える上では草の根の人々への法的な説明責任が伴うという点から、各アクターのアカウンタビリティーも重要視される。スウェーデン政府の取り組みを例に取ると、NGO への援助のための拠出割合が20%前後であったり、大使館職員が貧困層の人々にリアリティー・チェックを行ったりしている。日本政府としては、人権推進における市民社会との協働についてどう考えているか。

外務省③
日本はアフリカの人権を軽視してきたわけではない。AU はアフリカ人権裁判所を設立し、日本は、AU 平和基金を通じた資金拠出も行っている。また、日本はAU に資金を拠出し、たとえば「アフリカ平和・安全保障年」関連事業などを行っている。日本が支援を行う上では人権は前提になってきたが、特定のセクターに位置付けるよりも、例えば「法の支配」、「グッドガバナンス」など関係する各分野に人権の視点を持ち続けていくことは前提としている。NGO 連携は、NGO 協力民間援助協力室などとのやりとりでも行っている。

JICA
JICA では、Inclusive dynamic development をはじめ2008 年以降、基本的には「包摂的」な開発を前提とした案件作成を行っている。

NGO⑦
人権を前提しているとの意見、心強いが、コンセプトペーパーの表に「人権」の言葉が無いと懸念されるため、加えていただければと思う。それらを評価する仕組みを積極的に作っていかないと市民も声を上げることはできない。

外務省③
援助効果がどこまで上がっているか、JICA 含めモニタリングに注力する方針は採ってきている。レシピアントとしてのアフリカ政府の能力が重視され、グッド・ガバナンスとも繋がる。

外務省①
ODA プロジェクトについても、草の根職員と共に大使も現場に足を運ぶようにしている。現場の人々を集めてお話し、広報活動も行っている。数年たった後のモニタリングは、費用面などで大使館のキャパシティーによるから難しいこともある。

NGO⑤
「底辺の人々」という言い方は適切ではないが、そういった層の人々が民兵になる例が最近増えている。ばらまいた小型武器は、政府の手の届く中央機関近辺では回収し始めているが、ジャングルなど奥地では回収が進んでいない。密猟団が増え、動物だけでなく地域集団をも脅かしている。平和と紛争の定着だけではなく、法の支配はそういった観点からも重要。

NGO
サイドイベント関連を、もう少し詳細に伺いたい。

外務省
・先に述べた通り、アネックスのブースの割り当て等考えなければならないので、12 月初めを目安に教えてもらいたい。正式な申請は2月。
・1企画の尺は最長100 分程を想定。
・近くの会場で行うイベントに関しては各自自由に、パートナーシップ事業(本番直前まで募集)として行ってもらえればありがたい。
・アネックスは1ブース100 人位、3分割すると30 人程収容可能。
・ブース2つ分で300 名、アネックスホール全体で600 名以上は収容可能。

NGO⑥
アクセスパスは今回どれくらい市民社会に割り当てられるか。

外務省③
未だ情報収集段階で、確定次第連絡する。TICAD IV では3000 名超える参加者があり、セキュリティーとの兼ね合いから事前にパスを発行することになっている。できるだけ多くが会合を見られるようモニタリングルームの用意も考案中。

NGO③
メディア向け映像提供となる寸劇など屋外で行う場合、いつまでに誰に申請すればよいか。

外務省④
個別に相談に来てほしい。

外務省③
本日は内容の濃い具体的な話し合いができて良かった。今後も政策対話は折に触れて開催するのでよろしくお願いしたい。

(一同、謝意)
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*参考:アネックスホール http://www.pacifico.co.jp/visitor/info/annex.html


以上
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