1.日本の市民社会は「ポスト2015」にどう関わってきたか

2015年8月26日


「動く→動かす」が「ポスト2015」に関わり始めたのは、2011年の後半からです。

東日本大震災があったこの年の6月に日本政府は「MDGsフォローアップ会合」という国際会議を開催し、これをきっかけに、MDGsの後継目標に「人間の安全保障」を始めとする日本の考え方を導入しようと国際的な働きかけを開始しました。
この動きは、2012年にパン・ギムン国連事務総長が招集した「ポスト2015開発アジェンダに関するハイレベル賢人パネル」と並行して、日本政府が、ポスト2015に強い関心を有する30か国の実務レベル担当者をまとめて組織した「ポストMDGsコンタクト・グループ」に結実します。
こうした動きに対して、「動く→動かす」も素早く呼応し、2012年早々に外務省との間に「ポスト2015に関するNGO・外務省意見交換会」を設置し、3月9日には第1回の意見交換会を開催します。

2012年には、この「ハイレベル賢人パネル」の討議と並行して、UNDPなどが各国の国レベルの市民社会コンサルテーションを実施しました。「動く→動かす」は、ポスト2015への世界レベルの政策提言のために組織された市民社会のネットワーク「Beyond2015」と連携して、日本の国別コンサルテーションを実施し、これらを踏まえて、2013年5月に「ポスト2015年開発枠組みに向けた5か条の提言」を発表します。

この「ハイレベル賢人パネル」は、第5回アフリカ開発会議(TICAD V)開幕前日の5月31日に、最終報告書を発表します。「動く→動かす」をはじめとする日本の市民社会は、これを受けて、同賢人パネルの共同議長の一人であるリベリア共和国のエレン・ジョンソン・サーリーフ大統領をパネリストに、「ポスト2015」に関するシンポジウムをTICAD Vのサイド・イベントとして開催するなど積極的に行動しました。

一方、この「ハイレベル賢人パネル」に代表される先進国中心の動きは、最終報告書の発表とともに停滞しました。しかし、ポスト2015に向けたもう一つの流れである「持続可能な開発目標」(SDGs)策定のための「オープン・ワーキング・グループ」(OWG)が本格稼働し始めます。ポスト2015に向けた日本政府の動きは、政権が自民党に移ってから徐々に鈍くなってきていましたが、OWGがポスト2015の主導権を握るようになって停滞、「コンタクト・グループ」も開かれなくなってしまいました。

SDGsは、途上国の開発のみならず、環境問題や「持続可能な経済」のあり方をめぐる幅広い課題を対象とするもので、日本を含む先進国も対象となります。これを踏まえて、「動く→動かす」は、「ポスト2015に関する外務省・NGO意見交換会」への市民社会の参画について、環境系NGOやジェンダー、防災、開発資金、障害といった、より幅広いテーマに取り組むNGOが参加する「ポスト2015NGOプラットフォーム」の設立を提唱、この事務局として、同意見交換会の運営を担うことになりました。
同意見交換会は、外務省で日本政府を代表してOWGに臨む首席交渉官、および堂課題を担当する地球規模課題総括課長との間で行われ、2015年9月までに合計20回開催されています。

「動く→動かす」は、2013年、14年と国連総会にメンバーを派遣、2014年には保健分野などに関わるサイド・イベントを共催するなどの取り組みを行いました。また、ポスト2015に向けた国際的なネットワークであるBeyond2015や、キャンペーンを展開する「action/2015」などの日本のNGOネットワークとして、国際的なアドボカシーにも積極的に参加しています。
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